のぼるゲーム開発備忘録

ゲーム開発のプログラマーです。ゲーム開発関連、調べた内容をアップしていきます。Unityを使用して個人開発を行っています。

【UnityAssetStore】Space Graphics Toolkitまとめ

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はじめに

Unity Asset Storeで販売されている宇宙関連の作成アセットSpace Graphics Toolkitの検証した内容をまとめていきます。購入時は$99.95 星5、78 Reviewsとお高いのでしっかりと確認していきます。機能が豊富で全部を知ろうとするととても大変そうです、オンラインでドキュメントが公開されているので購入前でも確認することができます。

(2020/6/5現在)

  • サンプルシーンが豊富
  • 拡張アセットが無料、有料でも用意されている
  • LWRP / URPのサポートはされています。HDRPのサポートはほとんど行われていますが、まだ作業中
  • VRサポート有り
  • モバイル、コンソール、WebGLに対応

※詳細は公式のオンラインドキュメントをご確認ください。

Space Graphics Toolkit - Documentation - 3.7.3 

assetstore.unity.com

確認環境

Unity 2019.3.10f1

初期設定

設定方法はアセット内のドキュメントに記載があり「Burst」「Mathematics」のパッケージをインポートする必要があります。

※ドキュメントには「Collections」も必要とあるのですが確認環境ではこのパッケージは存在せず「Collections」がなくてもエラーは出ませんでした。

※公式ドキュメントのオンラインリンクはこちらです。

Space Graphics Toolkit - Documentation - 3.7.3

 

初期状態では大量のエラーが出ています。

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内容は「Unity.Mathematics」の定義がないことが原因のようです。

Assets\Space Graphics Toolkit\Features\Planet\Scripts\SgtDynamicPlanetDetail.cs(176,34): error CS0246: The type or namespace name 'double3' could not be found (are you missing a using directive or an assembly reference?)

 

メニュー[Window] → [Package Manager]を開き。

[All package]から、[Mathematics]を検索、インストールします。

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次に[All package]から、[Burst]を検索、インストールします。

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Unity上のエラーの数は解消されました。VisualStudioがエラーのままでした。

パッケージ操作のあとはリインポートを行ったら、VisualStudio側の参照設定に反映されました。

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パッケージ構成

・Space Graphics Toolkit

 ・Features

  ・[機能紹介シーン]
 ・GUIDE.asset ← ドキュメントリンク
 ・Packs ← 拡張パックのアセットはここに追加していく
  ・Basic Pack

   ・[基本パックのシーン]
 ・PIPELINE.asset ← パイプライン切替用設定
 ・SpaceGraphicsToolkit.asmdef

機能紹介

各機能はパラメータで表示の調整を行うことができます。

 詳細はドキュメントに記載があるため各項目のキャプチャをまとめました。

Accretion 星、ブラックホールの渦状の動き

星、ブラックホールのような巨大な物体に向かって集まる渦を表現できます。

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Atmosphere 大気

惑星表面の大気表現の調整を行うことができます。

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Aurora オーロラ

惑星表面上のオーロラアニメーションを追加することができます。

※どの部分の設定か分かりやすくなるように添付画像は設定を強めにしています。

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Backdrop 背景

背景となる星の設定が行えます。星の数、色、大きさ等設定ができます。

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Belt 帯

惑星の周りに漂うの小惑星を表現できます。色味や回転速度等が設定できます。

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Billboard 看板

到達できない遠くの惑星表示や、ビルボードによるフレア表現ができます。

一般的なビルボード表現との違いはなさそうです。 

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Cloudsphere 雲圏

惑星の周りに雲の表現を追加できます。色味、雲のかかり具合、光の当たり方等の設定があります。

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Corona コロナ

惑星に漂う高熱ガスの表現を追加できます。色味やぼかし方等の設定ができます。

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Debris デブリ

宇宙に漂うデブリの表現ができます。スポナーのスクリプトに数と対象の隕石プレハブを渡して生成する形になります。隕石はゆっくり移動させる等設定ができます。

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Flare フレア

スター型のフレアの表示ができます。ビルボード表示と合わせて使用します。フレアの表示はパラメータにより設定が行えます。

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Jovian 巨大ガス惑星の表現

Jovianとは木星を指しています。巨大ガス惑星の表現ができます。色味の変更ができます。

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Lightning 稲妻

惑星に稲妻の表現を追加できます。稲妻は頻度、色、サイズ等が設定できます。

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Planet 惑星【注目機能】

惑星の設定を行えます。水の量や、溶岩の量など詳細に設定が行えます。静的、動的の設定が可能で静的であればメッシュやマテリアルにあらかじめ書き込みを行い。動的な場合はカメラの位置に合わせて、惑星の表現を動的に変化させます。

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Prominence プロミネンス

太陽の周りに舞う炎上の表現ができます。コロナと併用して使う形となります。

実行中にプロミネンスのアニメーションもできます。

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Ring リング

土星の環の表現ができます。環の大きさや色味の設定ができます。

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Singularity 特異点

ブラックホールの光を反射しない表現ができます。

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設定を変更することが空間がゆがんでるいるような表現もできます。

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Spacetime 時空

ブラックホールの周りの空間が歪んだ表現ができます。

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Star 星【注目機能】

星パラメータ設定からマテリアルが作成できます。

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Starfield スターフィールド

楕円上の銀河、渦巻状の銀河、星のワープエフェクトなどパラメータ次第で様々な表現ができます。この機能の紹介だけででもシーンが32個あります。3D空間に描画される形の実装となっています。各光との当たり判定は取れなさそうです。沢山表示すると重たくなっている感じがあります。

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Thruster スラスター

宇宙船に付けるスラスターの表現になります。色味等の設定ができます。

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Universe 宇宙計算

宇宙空間での値をそのまま再現しようとすると通常の変数では精度が足りません、計算を補助するスクリプトが入っています。こちらの詳細はドキュメントの確認をお願いします。

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 拡張アセット

ドキュメントに拡張アセットの紹介がありまあした。確認時点では無料3つ、有料1の追加パックがの記載がありました。

機能が多すぎて筆者はこちらのアセットまで確認ができておりません。

無料

ドキュメントに拡張パックへのリンクが張られています。ドキュメント左側の目次から「Where do I get more packs?」を選択します。

Space Graphics Toolkit - Documentation - 3.7.3

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有料

アセットストアで販売されています。

assetstore.unity.com

おわりに

本当に沢山の機能が盛りだくさんのアセットとなっています。使用したい部分から触って深堀していきたいと思います。拡張パックで機能追加などあるかもしれないので、そちらも確認していきます。記事をご確認頂きありがとう御座いました。